2012年9月26日水曜日

原住民に対する差別の実態

今日は近づいている台風の影響か、かなり風が強かった。こんな日は決まって砂あらしがやってくる。前回の802の台風の際には、その数日前から、5m先が見えない程の砂あらしがあった。
太魯閣族の人達の先人の知恵として、台風が近づいている時、波の音が大きく聞こえ、星が綺麗に見える時は要注意だそうだ。台風が直撃し、その威力もかなり強いと言われている。実際、802の台風の数日前から波の音は大きく、星がやたらと綺麗に出ていた。
今回はさほど波の音も大きくはなく、星も出たり出なかったりなので直撃はないと思う。

さて、話は変わるが、例えば、今ここに全く同じ条件下の1000坪の土地が2筆あるとしよう。この土地を担保にこれまた全く同じ年収の人間が2人、各々、銀行から融資を受けることになった。片方の土地は坪10,000円で融資額が決定した。もう片方の土地は坪3,000円で融資額が決定した。
土地の条件は全く同じなのに、何故、これほどまでに差が出るのか。
まず日本では考えられない事である。しかし、台湾では実際にこの様な事が日常茶飯事起こっている。
答えは、坪10,000円で融資が決まった人は、平地人(原住民以外の台湾人)。坪3,000円で融資が決まった人は原住民。すなわち、原住民に対する差別である。

国民党政府は、表向きは原住民の福利厚生の向上を行っている。例えば、戸籍所在地の公立の病院は原則無料。光熱費の援助。公立学校の様々な費用の無料もしくは大幅な値引き等々。
原住民に対しては様々な援助を行っている。
しかし、その裏には、「原住民に大金を持たせない政策」「福利厚生の充実化で原住民の都会進出を防ぐ政策」「台湾でも最も人口が多い原住民の票獲得のための過剰なまでの福利厚生を推進する政策」があるのだ。

実際、台湾の大企業、中堅企業と呼ばれる会社の社長はほぼ平地人だ。原住民が大企業、中堅企業の社長になることはまずない。
就職の際にも、原住民=肉体労働となってしまう。
今の30代後半以降の人間はほとんどこの様な経験をしている。
一方、芸能人(特に歌手)、スポーツ選手には原住民が多い事も事実だ。

例に日本人の旦那はこの事実を知り、かなり憤慨していたなあ。そして何と旦那は「秀林村雇用促進計画」なるものを作成し始めた。
この計画には、原住民の仲間をはじめ、旦那の考えに賛同する平地人も参画しているようだ。
何でも、秀林村に新しい産業を作り出し、村の若者達に夢と希望を持ってもらえる企業を皆で作るというものだそうだ。詳細はまた後日に伝える事にしよう。

最後に、吾輩は決して今の国民党を批判している訳だはない。国民党も時代の流れによって変化はしている。ただ、蒋介石以降、国民党政権が長すぎたためか、なかなか抜け切れていない部分もあるようだ。これは日本も同じだろう。

【今朝の吾輩】
 
【秀林では年に2回、桜・つつじと出会えます】








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