2012年6月9日土曜日

久しぶりに登場の日本人家族


今日も秀林部落は一日暑かった。36度近くまで気温は上がった。夜には突然の豪雨。
ニュースによると、来週は、この梅雨最大級の梅雨前線が台湾に上陸するとの事。花蓮の雨は、台北とは違い、降り方が半端じゃない。ただ、台北に比べると、雨がきれいだ。透明感がある。
これも、太魯閣族の皆さんが自然を大切にしてきてくれたおかげだ。

自然が豊かである事は何度も言っているが、昨日は、例の日本人家族が改めて秀林の自然を感じる一場面があったので、少し紹介しておこう。
昨日の夜、秀林部落では週に一回の夜店が出る日。彼らも家族で夜店へと出かけた。どうやらお目当ての品物がなかった様で、帰りに、コンビニへアイスを買いに行ったようだ。そこで、彼らが出会ったのは、「カブトムシ」。喜んだのは旦那。子供の頃に戻ったかのように興奮し、そのカブトムシをゲットした。そして、その帰り道、またもや彼らの前に現れたのが「カブトムシ」。またまた旦那は大興奮。
都会ではありえない事だ。
旦那は家に2匹のカブトムシを持ち帰り、早速、バナナと砂糖水を与え、飼育体制万全の状態になっていた。
しかし、翌日、旦那は箱の中の2匹のカブトムシを見て感じたんだな。「今、自分達はこの大自然の中で生かされている。このカブトムシも同じ。彼らも、もっともっとこの秀林の大自然の中で生きていたいはずだ。」とな。旦那は、箱から彼らを出し、自然界へとお帰り頂く事にしたようだ。
旦那はちょっぴり寂しそうだったが、箱から出た彼らは、力強く自然界へと帰っていった。その姿を見て「これでよかったんだ」と独り言を言う旦那だった。


さてさて、久しぶりに登場した日本人家族だが、今、彼らは何をしているかと言うと、旦那と嫁は、秀林の名産でもあるバナナを使った、手作りジャムの試作に励んでいる。彼らによると、砂糖は一切使わず、添加物もなし、もちろん、防腐剤や香料も一切使わない天然の美味しさを詰め込んだジャムを完成させるべく、頑張っているようだ。
バナナジャムの他に、バナナ&パパイヤジャム ・ バナナ&オレンジジャム ・ バナナ&パイナップルジャム ・ バナナ&マンゴージャム の計5種類のジャムを完成させることが目標らしい。
納得のいくジャムが完成したら、台湾・日本・欧米にも販売していきたいと夢は大きく持っているようだ。
                     (試作段階のバナナジャム)
 



さらに、旦那の方は、部落の人達に週2回、日本語を教えている。また、近々、昼間の時間を利用して、嫁が中心となって、「とんかつ」の販売もするそうだ。日本式の「とんかつ」を家で作って販売するというもの。旦那が「とんかつ」好きのため、「とんかつ」の作り方は、旦那から教えてもらったらしく、味は自慢できる。
娘は、部落に住む、定年退職した元小学校の先生(実はこの先生、旦那の日本語教室の生徒さんでもある)の家で、台湾の小学校の勉強を教えてもらっている。台湾は非常に教育レベルが高く、小学校の段階で、すでに、日本の中学2年生の数学を勉強している。
台湾の高校を受験すると頑張っている娘にとっては、まだまだ越えなければならないハードルがいくつかあるようだ。

そうそう、言い忘れたが、旦那の方は、先に述べた仕事以外にも、花蓮に観光に来た日本人のツアーガイドをやったり、以前の仕事を引き続き行っている。まあ、どれの仕事も、本人が好きでやっている仕事なのだろう。ストレスは一切ないようで、こちらに来てからは色も黒くなり、目つきも穏やかになり、口ひげなども伸ばしたり、今までの人生の中で、一番イキイキとした感じで毎日を過ごしているようだ。嫁も娘も、そんな旦那を見て、喜んでいるように吾輩は感じている。

まあこれも、朝、玄関をでたら一面の緑と青い澄み切った空。そして、美味い空気と悠然とそびえ立つ吾輩の姿が迎えてくれる、そんな秀林の大自然が成せる業なのかもしれない。

                   今朝の秀林の空(玄関から撮影)


(今朝も吾輩の顔を皆にお見せ出来なくて残念だ)












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