台風も通り過ぎ、ホッと一息。秀林は相変わらず雨が続いているが、非常に涼しくなっている。
気温も30度までいかず、これで雨が降っていなければ最高なのだが、まあ、贅沢は言えんな。
ただ、今日も吾輩の上半身は雲で邪魔されておる。前が全く見えない状態だ。
さて、人間は何を求めて生きているのだろう。何を求めて仕事をしているのだろう。
吾輩も山頂から永年、人間という生き物を観察しているが、「働く」という行為をするのも人間の特徴だろう。働き、お金を稼ぎ、家族を養い、欲しいものを手に入れる。
吾輩の謎はここにあった。ただ単に、お金を稼ぐためにだけ働いているのだろうかとな。
確かにお金は人間が生きていくためには必要不可欠なものだ。しかし、お金のためにだけ働くという事は苦痛ではないのだろうか。
今の自分の仕事に満足し、生きがいを感じ、毎日、楽しく働いている人は果たしてこの全地球上で何人いるのだろうか。
諸君は「天分」という言葉を聞いたことがあるだろう。goo辞典によれば、「天分」とは、
1 生まれつきの性質・才能。「―に恵まれる」「―を発揮する」
2 天から与えられた身分・職分。「―をわきまえる」
とあるが、これを仕事に置き換えると、「自分に最も適した仕事」という事だろう。
そこで、今日の言いたい放題はこの「天分」がテーマ。
「あなたに最も適した仕事は何ですか?」と質問して即答できるでしょうかな。「今の仕事が最も適している」と胸を張って、自信満々に答えられる人は最高に幸せな人だと吾輩は思う。
でも、中には「そう思いたい」「そう思わないとやってられない」と感じている人もいるのではないだろうか。
大切な事は、日々生きていく中で、この「天分」を必ず見つけ出してやるんだという気持ちを持ち続ける事だと吾輩は思う。この気持ちさえ常に持っていれば、モノの見方、考え方、解釈の仕方すべてが変わってくると思う。
これは老若男女問わず言えることだと吾輩は感じておる。
若い人でも、早くから「自分の天分」を見つけ出し、その道を突き進んでいる人を吾輩は何人も見てきた。
今の若者に「将来の夢は?」と聞いても答えられない子が多いと聞いた。幼い頃から受験のための勉強をやり続け、目標の大学に入学し、今度は、一流企業、官僚になるための勉強。そして、就職。しかし、それが本当にその子の「天分」に適しているのかを果たして真剣に考えての事なのだろうか。
今の世の中に「安定」など存在しないと吾輩は思う。元々、人間の世界に「安定」など存在しないのだ。今まではたまたま運がよかっただけで、今のこの不安定な世の中が本来の姿なのだと思う。
高学歴が一流企業・官僚への道が安定と思い込んでいたい人間のエゴだと吾輩は感じておった。
一生は一度しかない。本当の幸せをつかむためにも、己の「天分」を早く見つけることだ。人生は「天分」探しの旅なのだから。
と、まあ、今日も言いたい放題を言わせてもらった。
ところで、例の日本人家族の「天分」ってなんだろうなあ。
今は、吾輩の秀林部落に来て、「秀林の人たちのお役に立てる仕事がしたい」とはりきっているが、どうやらこの家族、お金という財産には縁遠いようだが、人という財産にだけは恵まれているようだ。
後はその財産を如何に運用していくかだな。
さあ、諸君、今度の週末、一度ゆっくりと自分の「天分」を考えてみよう。周りの人に聞いてみるのも方法だと思う。自分では気づかなかった事を教えてもらえるかも知れんぞ。
0 件のコメント:
コメントを投稿